生徒の皆さん、ここ厳島神社の回廊の床板です。ちょっと見えにくいですが、やや薄く影になっている部分が回廊の内側。朱色の部分は回廊の高欄(手すり)を真上から見たところ、明るく写っている部分が、高欄の外の海側に突き出している部分です。
高欄の内側の板と外に飛び出している板が微妙に食い違っているのがわかりますか。実は、内側の板は、高欄の内側で止まっているんです。
よく見ると内側の板は二重になっています。高欄の外側まで貫いて出ているのが本来の床板で、内側はその上に重ねて、もう一枚床板が張られているんです。床板の上を土足で歩くので保護するための板です。これを養生板(ようじょういた)と言います。だから柱の間に8枚に見える板も、ほんとうは2倍の16枚なんですね。